くるぶしの成長痛…内くるぶしの下が痛いのは【有痛性外脛骨】かも
小学生~中学生にかけて特に成長期のお子さんが「足首の内側が痛い」と言うことはありませんか。
それは足首の使い方が悪いことで起こる一種の成長痛で「有痛性外頚骨」と言います。
ここでは有痛性外頚骨の症状、原因、改善方法を合わせて解説していきます。
目次
- ○ 症状
- ・成長痛の一種
- ・骨が出っ張る
- ○ 原因
- ・偏平足が症状を引き起こす
- ○ 改善方法
- ・骨が出っ張らないようにするための予防法
- ・痛みの緩和と悪化を防ぐ方法
- ○ まとめ
症状
有痛性外頚骨は、足首の内側のくるぶしの下が腫れて痛みます。
走ったりダンスをしたり運動した時に痛みが出ることが多いです。靴がすれて痛いと訴えることもしばしばあります。
運動した後に痛みを訴えますが、運動を終えて数時間たつと痛みが治まり、普段の生活では痛みは無くなります。
普段の生活では痛みが無いため、痛みが落ち着いたら運動を行いまた痛みが出るのを繰り返すためなかなか痛みが消えずに症状が長引くことが多いです。
成長痛の一種
有痛性外頚骨は小学生~中学生の成長期に痛みが出ることが多く、いわゆる「成長痛」の一種です。膝の成長痛で膝のお皿の下の骨が出っ張ってきて痛みが出てくる「オスグッド」に似ており、有痛性外頚骨も骨が出っ張ってきて痛みが出てきます。オスグッド同様に出っ張った骨を押すと痛みがあります。
骨が出っ張る
残念なことに一度出っ張ってしまうと骨が元に戻ることはほとんどなく、大人になっても骨の出っ張りはそのままになってしまいます。
しかし出っ張りは消えなくとも痛みは消えます。痛みが出始めてから痛みを我慢しながら運動を続けていても数年たてば(高校生くらい)自然と痛みは消えます。
痛みに耐えながら運動するのは嫌だ。早く痛みを取りたい。という方はお近くの整骨院や整形外科に受診されることをオススメします。
原因
有痛性外頚骨が成長期に起こる「成長痛の一種」と説明しました。
小中学生は成長期に当たりカラダのアンバランスさが出やすいです。特にあるのは「骨と筋肉」のアンバランスさです。
成長期は身長がぐんぐん伸びていきますよね。骨の成長は著しいですが、筋肉がその成長に追いつけなくて筋肉が出っ張ってきます。いわゆるカラダが硬くなってしまいます。
さらに成長期の骨は伸びやすいよう大人の骨と比べて柔らかくなっています。
「筋肉が硬くて骨は柔らかい」
このようなアンバランスさがあると骨に強いストレスを受けて足首の内側が腫れてきて痛みが発生します。
偏平足が症状を引き起こす
成長痛の一種なので誰もが有痛性外脛骨になってしまうと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。偏平足(へんぺいそく)であることが有痛性外脛骨を引き起こす引き金になることが多いです。
有痛性外脛骨で受診されるお子様の多くが偏平足になっていることが多いです。
または通常立っているときはしっかりと土踏まずがありきれいな足の形をしているのですが、歩いたり走ったりジャンプしたり動きの中で偏平足になってしまう場合もあります。むしろ後者の動きの中で偏平足になってしまうパターンのお子様が多いです。
しかし、動きの中で偏平足になっていることは自分では認識することはほぼなく、親御さんが見てもわからりずらいと思います。そんな状態をしっかりと見抜ける整骨院や整形外科に行くことをオススメします。
改善方法
成長痛の一種である有痛性外頚骨は成長期特有の「筋肉が硬くて骨は柔らかい」状態にカラダがなっており骨が出っ張ってきてしまいます。
そうなる前にちょっとでも痛みが出てきてから始める予防法と、出っ張ってきて痛みも強くなってから痛みを緩和させ、さらに悪化させないようにする方法を解説していきます。
骨が出っ張らないようにするための予防法
骨が出っ張ってくる前に、有痛性外脛骨が疑われる場所に痛みが出てきた場合は、まずは運動を中止して安静にしましょう。
次に自分の足が偏平足になっていないか確認します。親御さんやお友達に見てもらうか自分で鏡の前に立ち土踏まずに隙間があるか見てみましょう。
もし土踏まずに隙間があるから偏平足じゃない、という場合は歩きや走りジャンプなどの動きで偏平足になっている場合があります。
そんな時は歩いたり走ったりするときに足の指で地面をかみしめるようにグッと力を入れて動いてみましょう。そうすることで動きの中で偏平足になることを防げます。
痛みの緩和と悪化を防ぐ方法
痛みが出ていて骨も出っ張っている場合は、まずは痛みが出ている場所を氷など冷たいもので冷やして痛みを落ち着かせましょう。
一番の痛みを落ち着かせる方法は冷やして安静にすることです。痛みが消えてまた運動を開始すると痛みは再発します。再発しないためには痛みの出にくい動き方を覚えていきましょう。
痛みが落ち着いたら上記で解説したように、偏平足になっていないか、動きの中で偏平足になっていないかを確認しましょう。
偏平足になっているようであれば、足の指で地面をかみしめるようにグッと力を入れてみましょう。そうすることで足底に隙間が生まれて偏平足が解消されます。その状態で動くことで悪化せずに運動をすることができます。
しかしこの方法は1回やっただけで出来るような簡単なことではないので、毎日毎回立ったり動いたりしたときに意識して練習しましょう。
まとめ
有痛性外脛骨は成長期の小中学生に多い成長痛の一種です。内くるぶしの下に痛みが出たり、痛みを伴う硬く腫れてきたら有痛性外脛骨が疑われます。
最初は安静にして痛みが強い場合は冷やしましょう。痛みが治まり運動をしたくなったらまずは立った時に偏平足になっていないか自分の足の形を確認しましょう。偏平足になっていなければ動きの中で偏平足になっている可能性があります。
足の指に力を入れて地面をかみしめるように意識をしてみましょう。その意識で動くことで痛みなく動けるようになってきます。
まずは自分でいろいろ試して痛みが出ないように予防をするのは良いことです。早く痛みを取りたい、痛くて耐えられないそんな時はお近くの整骨院や整形外科への受診をオススメします。